太陽光発電所においても、杭・基礎が、非常に重要であることは言うまでもありませんが、施工後は確認しづらい部分でもあります。
例えば、スクリュー杭でも単管でも、「どれだけの深さを打ち込んでいるか」「引き抜き強度が必要十分なだけ確保されているか」を、後から確認するのは容易ではありません。
明らかに本数が足りないなど、見た目で判断できる場合もありますが、地盤が硬すぎて杭が入らないため、途中で切って対処することもあります。
杭を切った場合でも、コンクリートで補強するなどの措置が施されていれば良いのですが、対策がなされていないことが多々あります。
こうしたことから、台風などでパネルや架台が吹き飛んで、初めて施工ミスが発覚するという事例が、今後多くなることが予想されます。(ただし、本当に施工ミスなのか、それとも、仕方がない天災なのかという判断は常に必要です。)
そう考えると、「依頼は信頼できる施工店へ」というのが、コストも安く最も確実な最善策と言えますが、すでに完成している発電所の場合は、どのように対処したらよいのでしょうか。
まずは、きちんと保険に入ること。
自然災害保険だけでなく、飛んだパネルが第三者に被害を与えた際の補償となる、賠償責任保険も検討をお勧めします。
次に、定期的に目視点検をして、小さな異常を発見できるように努めること。
そして、異常を発見したら補強策をとることです。
建て直すほどのコストはかけられないでしょうから、ある程度の補強を行い、その後は定期的に点検しながら、だましだまし使い続けるしかありません。
このように、杭・基礎の段階でのトラブルは、後々にまで祟られてしまいますので、これから建設を予定されている方には、是非とも信頼のおける施工店を選んでいただきたいと思います。