除草を怠ると、時には設備を破壊してしまうことも
写真は除草処理を怠っている発電所の例です。見てお分かりの通り、発電所内の敷地内は防草シートが敷設されており、それなりに効果を発揮しています。基礎の杭と防草シートの境目から伸びている雑草は、予想以上に繁茂していますが、まだ致命的な問題には至っていません。
ですが、右側をよくご覧ください。ただの雑草の固まりではなく、フェンスにまとわりついた雑草なのです。この雑草のせいで、フェンスが傾いてしまっています。
これは、雑草があることで雨風の影響を強く受け、想像以上の負荷がかかってしまうことが原因です。まとわりついた雑草を放置していると、この写真のようにフェンスが傾いて、いずれは倒壊してしまうでしょう。
来年(2017年)4月施行の改正FIT法により、安全性に問題があったり、O&Mを適切に実施していない産業用太陽光発電所は、『認定取り消し』される懸念があります。
※太陽光発電トラブル事例集『改正FIT法でO&Mが必須に』参照
また、「改正FIT法施行後に設置された発電所が対象で、それ以前のものは対象外」という、間違った認識を持った発電事業者の方も多くおられます。改めて確認しておきますが、改正FIT法は、既に発電を開始している既存の発電所もすべて対象となり、必ず対応しなければなりません。
近隣住民による通報を受け付ける窓口も設置されるので、特に外観で危険性を想起させるような場合は、早急に対策を施すべきです。
上の写真のようにフェンスが傾いていれば、通報されるのはほぼ確実でしょう。
子供がいたずらしてフェンスの下敷きになるかもしれませんし、もっとひどい風が吹いたらフェンスが飛ばされて、近隣家屋に激突するかもしれません。
このような不安を近隣住民に与えないためにも、フェンス際の除草も適切に実施する必要があります。