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太陽光発電O&Mブログ

残念な太陽光発電所…

先日スポット点検を依頼された太陽光発電所は、とても残念な発電所でした。
でもこのような例が決して珍しいわけではない、という現実は直視しないといけません。

すでに倒産してしまった、ある分譲会社が販売した低圧発電所で、複数区画が集まっています。
その中の1区画だけスポット点検しました。

パワコンが複数台あり、その内1台の発電量が低いような気がする、ということで依頼を受けました。
遠隔監視データを解析して、特定の1台が発電量が少ないことを確認して、次のような想定をして現場に行きました。

・1ストリングが断線しているのでは?
・もしくはストリングのパネル枚数が間違っている?
・影の影響がある?
・パワコンの故障?

ただし、完成図書がありません
発電事業者は所有しておらず、分譲会社も倒産して連絡が付かないので入手しようがありません。

このような発電所、決して少なくありません。

各種設計図がなくても、故障していなければどうにか発電は続けますが、不具合が発生すると途端に対処が困難になります。

現場に行って発電所を確認すると、早速パネルのコネクタの外れを見つけました。
これだけなら、まあ繋げれば良いのですが、発電所全体をチェックしたところ、始めに聞いていたパネルの合計枚数と現場の枚数があいません。

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こうなると直すには大変な手間が掛かります。
どこの枚数が足りないのか設計図がないから分かりません。そもそも本当に足りないのか、単にパネル枚数を勘違いしていただけなのか、さえ分かりません。設備認定では、どのような設計となっているのかも分かりません。

このような時、どう対処するべきでしょうか?

まず、現場の状況をすべて調べて図面に書き起こし、その上で、現状をできるだけ活かして再設計するか、一からやり直した方が良いか検討します。その際、設備認定の要件から外れないようにしないと売電金額が変わってしまいます。

当然、このような手間を掛ければ費用が発生し、設備調査、再設計から実際の改修まで含めれば、少なくとも20~30万円は必要となるでしょう。

この費用は誰が負担するのでしょうか?

残念ながら発電事業者です。分譲会社が存在していれば、そちらに請求できたかもしれませんが…。

とはいえ、簡単に費用を捻出できるとは限りません。費用が出せない場合、「仕方ないので何もしない」という金縛り状態になって、発電所が崩壊するのをじっと見守るだけになります。

このような事態にならないために、発電事業者がやるべきことは…。

つづく

2017/11/12 エナジービジョン 代表取締役 奥山 恭之

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