冬至に近づくに連れて徐々に障害物の影が伸びてきますが、それにより発電量が減少していきます。
遠隔監視システムの標準的な設定として、ある閾値を下回るまでアラート発報はしません。
徐々に発電量が減少していたとしても、ある閾値(想定発電量より30%減少した時、という設定が多い)を下回るまではアラート発報されず、閾値を超えた段階で発報します。
発電量をこまめに解析管理していれば、アラート発報前でも、冬至に向けて徐々に発電量が減少していることを把握できますが、そこまでやっていなければアラート発報時まで気付きません。
本当は冬至に向けて徐々に発電量が減ってきているにも関わらず、「急に発電量が落ちてアラートが届いた!」と驚くことになります。
慌てて駆け付け対応を依頼する前に、遠隔監視のデータをじっくりと見てみてください。
アラートが出る手前の晴天日のデータを数日分見て、発電量がどのように推移しているか確認します。
アラート発報時に急激に落ちたのか、それとも徐々に下がっていったのか。徐々に、という場合は、影の影響が濃厚です。
冬至を超えると太陽の位置が高くなり始め、影の長さも短くなり始めます。
徐々に発電量が戻ってくるようなら、減少は影の影響で一時的だった、と考えても良いでしょう。
いずれにしろ、きめ細かくデータを見ることができる、きちんとした遠隔監視システムを使わないと、このような日常管理はできません。
まだ遠隔監視を付けていない方もかなりいらっしゃいますが、自分の発電所がどのような状況になっているか不安にならないんでしょうか?
一時的な影の影響なら放置でも良いですが、恒久的な故障は売電金額を損し続けてしまいます。
もったいないですよね?
2017/12/17 エナジービジョン 代表取締役 奥山 恭之