50kW未満の低圧発電所と、それ以上の高圧発電所ではO&M(オペレーション&メンテナンス)の考え方はまったく変わります。
今回は低圧発電所向けです。
まずは高すぎない価格が大前提です。低圧発電所の場合、年間売電金額は200万円ぐらいですから、その10%、20万円を超えるようでは収支的に厳しくなります。高くても8%、16万円以下に抑えたいところです。
そうなると「自分でできることは自分でやり、自分ではできないけどどうしても必要なことのみプロに依頼する」という考え方になります。
EV社としては、低圧パック、低圧パックPlus(事故対応サービス付き)という2つのサービスを用意し、発電所の状況に合わせてご提案します。
オーナーが自分でできることとしては、以下の内容をお勧めしています。
・遠隔監視システムによる日常管理(日々の発電状況の確認、手間が掛けられる場合)
・目視点検(発電所までの距離が近い場合)
・除草(発電所までの距離が近い場合)
プロに依頼した方が良いことは以下です。
・年次点検(専門の点検機器を使う電気的点検含む)
・駆け付け対応(急な発電減少などの状況確認と原因究明)
・障害対応(すでに発生しているトラブルの原因究明とその解消)
・事故対応サービス(万一の事故時、保険と修繕を迅速に対応)
年次点検の内容などは、O&M業者ごとに結構な違いがあります。なぜそのような内容で実施しているのか?、ぜひ聞いてみてください。
また、駆け付け対応や障害対応もスキルの差が出やすいところです。
すでに発生しているトラブル事象から問題を切り分けて原因を究明し解消するための対策を検討するには、さまざまな情報や経験が物を言います。
太陽光発電のO&Mは専門性の高い業務ですので、発電事業者が自身ですべて判断するというよりは、信頼できる業者に相談しながら一緒に検討する、という方が失敗は少ないでしょう。
2018/2/9 エナジービジョン 代表取締役 奥山 恭之