土砂崩れの原因として太陽光発電の施工店が造成工事に疎く、拙い工事をしてしまった(またはコスト削減を優先して、本来やるべき工事をやらなかった)ことが原因となっていることがよくあります。
切土や盛土をしてできた法面(のりめん=人工的な斜面)は侵食対策が不十分だと、経年によって劣化し崩壊することがあります。
侵食対策としては、雨水を逃す水路を作る、植生マットを貼り付ける、緑化させる、ブロックを積む、など様々な方法がありますが、残念ながら対策されていない発電所が少なくありません。
EV社でも土砂崩れが発生している発電所の改修工事をしましたが、結構な費用が掛かってしまいます。
すでに設置してある発電設備を一度外して、造成をやり直してから再度付け直すという手間が掛かりますし、場合によっては重機が入れず人工が嵩むこともあります。
発電事業者としては想定外の出費となるので、極力やりたくないことでしょうが、土砂崩れをそのままにしていると下流に悪影響を与えてしまい、改正FIT法的にはアウト(指導・助言~改善命令~認定取消し)となります。
また、指導・助言等がなかったとしても、そのうち発電設備が崩壊するでしょう。
自然治癒はありえませんから放置していれば悪化の一途です。
発電事業を土砂崩れで失敗しないためには、どうすれば良いのでしょうか?
→つづく
2017/11/30 エナジービジョン 代表取締役 奥山 恭之