2014年に記録的な豪雪で、バタバタと太陽光発電所が崩れたことがありました。
山梨で100cm超の積雪となり、さすがにそれに耐えられるだけの強度は持ち合わせておらず、あちこちで太陽光の架台が崩れました。
積雪仕様の架台や太陽光パネルならば200cmぐらい耐えられますが、そこまで降ると想定していないエリアではコスト高を嫌って、価格が安く強度も下がる部材を使うのが普通です。
雪害は典型的な自然災害です。想定に比べて2~3倍の積雪となっては耐えられなくても仕方ないでしょう。
それに耐えられるように作れば、当然コストが上がりますし、滅多にあることではないので逆に無駄になります。
この場合、リスクの回避は保険を使うのが最善となります。
今年は、架台を壊すほどの積雪はないでしょうが(ないように祈りますが)、パネル上に雪が積もった場合、太陽光発電所の発電量がゼロになることは珍しくありません。
遠隔監視システムで日常管理をしていて、発電量がゼロになるとギョッとしますが、まずは一呼吸おいて該当エリアに雪が降っていないか確認しましょう。
慌てて「駆け付け対応」をO&M業者に依頼すると当然費用がかかりますから、1日ぐらい様子見をした方が良い場合が少なくありません。積雪が理由ならば、溶けて自然に発電量が戻ります。
(ちなみに急激に暗くなるゲリラ豪雨の時なども、発電量がゼロになることがあります)
冬の日の発電量はそもそも春・秋に比べて大幅に低いので、発電量の減少にあまり神経質になりすぎるのは良くありません。
ちなみに、パネルに積もった雪の雪下ろしは、やらないか、やるにしても細心の注意を払う必要があります。
万一、パネルに傷を付けてしまっては本末転倒ですからね。
ただし、アレイの前端と地面との間が、パネルから落ちた雪でつながってしまう時には、その部分の雪を取り除いた方が良いです。
上記写真のように、アレイ前端に荷重が掛かり過ぎ架台を破損することがあります。
2018/2/2 エナジービジョン 代表取締役 奥山 恭之