今回は「スペーサー」を使って手抜きした例です。
架台と架台の間や、架台と基礎の間などに、スペーサーを挟んで高さや角度の調整を行うことがあります。
本来、高さや角度をきちんと合わせてあればスペーサーなど挟む必要はありませんが、基礎(杭打ち等)の精度が低くズレがある場合など、やり直すよりはスペーサーを挟んでごまかした方が楽、という手抜きです。
スペーサーを入れることで力の掛かり方が変わりますから、架台の本来の強度が発揮できるか疑問があります。
(スペーサーを入れた施工で架台の保証が付くか?は、メーカー次第です。確認した方が良いでしょう。)
すぐに壊れるというものではありませんが、風の影響などで架台は揺さぶられますから、強度的に弱点となる箇所にダメージが集中して破損につながる危険性は高いと言えます。
このような“神が宿らない”発電所が、20年ノーメンテナンスで故障しないと思いますか?
すぐに直すというよりも、まずは発電所がどれだけのリスクを抱えているか、事前に把握しておいた方が安心できます。
2018/2/19 エナジービジョン 代表取締役 奥山 恭之