先日読んだ安田先生の本「再生可能エネルギーのメンテナンスとリスクマネジメント」が、太陽光発電のO&Mをやっている身として、まさに的を射る内容と敬服しており、偶然の伝手を辿ってお会いしてきました。
安田先生と言えば、「送電線、実はガラ空き」という主張がメディアに大々的に取り上げられ、一躍時の人となっています。お会いでき緊張しました(ミーハー(笑))。
(※送電線問題の詳細は京都大学のHPに掲載されています)
先生の基本的なスタンスとして、「数字で把握して、エビデンス(証拠、根拠)をベースに議論を進めること」を強調されていて、「革命会の会員さんに協力してもらい、全国でアンケート取ったらおもしろい基礎データができそう」など、さまざまな話題が出ました。
ちゃっかり革命会でのご講演もお願いしたところ、「都合があえば、ぜひ」とおっしゃっていただけました!
エビデンスということに絡んで、再エネの普及が進まない一つの理由として、遠隔監視システムによる発電状況の把握ができていないことを挙げられました。
「欧州では再エネの発電状況をリアルタイムで把握・予測できるようになっている。それができるから電力システム全体の制御が可能になる」とのこと。
日本では遠隔監視が付いていない太陽光発電所が6~7割は残っていると見られていますが、発電状況を把握・予測できないので系統側としてもどのような天気の時にどれだけの電気が流れ込んでくるのか分かりません。
分からないから制御が難しく、失敗(大停電等)しないために過剰防衛して、太陽光発電所や風力発電所の接続を拒むようです。
そう考えると、再エネの普及を阻んでいるのは、コスト優先で遠隔監視システムさえ付けようとしない発電事業者自身とも言えます。
(革命会の会員が作った発電所では、ほぼ遠隔監視付いてるんですけどね。)
そして「再生可能エネルギー業界はカッコイイ、といずれ若者から憧れられるようにしないとね」とも話され、そのためには地域での子供向け勉強会なども良い、とのこと。
ふと、革命会の会員 松原電機さん(愛知県豊田市)の取り組みが頭に浮かびました。
(子供向けのエネルギー勉強会をすでに実施している松原電機のブログはこちら)
おっ!、遠隔監視の設置もしてるし、地域勉強会の講師もしているし、革命会、結構凄いじゃない、と再認識してきました(笑)。
今後も安田先生にご指導頂きながら、再エネを現場から支えていきたいと思います。
追伸 2月末に安田先生の新刊が発売されるようで、今から楽しみです。
2018/2/11 エナジービジョン 代表取締役 奥山 恭之