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再生可能エネルギーに関するネガティブな情報がまことしやかに流されていますが、京都大学大学院の安田陽特任教授は、その著書で以下のように述べています。
「日本で当たり前に語られていることが、実はエビデンスがない想像力で語る決めつけや拡大解釈だったり、ずいぶんと古い情報であったり」
「再生可能エネルギーについて、日本で流布している情報が、世界の最新動向の情報といかに乖離しているか」
(「世界の再生可能エネルギーと電力システム 風力発電編 安田陽著」)
2017年3月に出版された本ですので、ほぼ今現在の日本の状況と受け取って良いでしょう。
そしてこういう風潮が埼玉県議会の決議に繋がっている、と感じます。
安田教授は次のようにも書いています。
「そもそも海外の電力システムの運用では『ベースロード電源』という考え方自体が時代遅れになりつつあり、『もはや一定出力を保つ電源は電力の安定供給に役立つ』という概念すらも希薄」
埼玉県議会の意見書に「優れた安定供給性と効率性を有し、運転時に温室効果ガスの排出を伴わない原子力発電所の稼働が欠かせない」とありますが、「ベースロード電源という考え方自体が時代遅れ」という海外の状況を把握した上で書いているのでしょうか?
まずは目から鱗が落ちるような、再生可能エネルギーの最新情報が分かりやすく書いてある、安田教授の本を読んで欲しい、と思います。
2018/2/1 エナジービジョン 代表取締役 奥山 恭之